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明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

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いつか(11)

 16, 2018 01:18
まっすぐに見つめられ。
視線を決してそらさない。
長町の存在感に少しばかり圧倒された。

それと同時に。

あまりにも
見つめられて
タジクは一瞬ふっと微笑む。

「あなた。余裕のない顔をしている」

誰かを助けたい?
そう言う顔をしている。

――――


ああ。


助けたいさ。
あの乗客だれ一人欠かさずに。


黒ぶちのメガネの奥の瞳に
力が灯る。

「それなら・・・。
残念だが。私に頼むのは間違いですね」

深いため息をついて。
タジクは優しい表情のまま目を細めた。

「私が、あなた方警察に協力すると思っているところが、
甘いんですよ。アディリは、私の同郷の仲間だ。
あなた方は最初から勝ち目などないのだ」

近くに置かれたソファに手をついたかと思うと
タジクはそのままふんぞり返り腕を組んだ。

「あなたも。
そこにいる薪警視長だって」

敢えて大きな声で
薪の興味を引くかのようにそう声を荒げた。



しばらく管制室のモニターを眺め
背を向けていた薪が数秒時間をおいてから
振り向く。


・・・


振り返った薪は。


微笑んでいた。



だが。
その微笑みの表情に。

一同が言葉を失う。
不自然なその表情。


微笑みながらも。
その目は怒りに満ちてタジクへ
まっすぐに向けられていた。


「タジク。全乗客の命がお前の気持ち次第で
決まることが嬉しいか?今この瞬間にも。
自分の命がお前に託されている人が
あの中で震えていることがそんなにも嬉しいか」

見たこともないような冷たい視線に。
一瞬。

タジクは見捨てられるような
感覚にとらわれた。


(こちらが有利である状況には変わりないというのに)


そして。
薪は言った。


「お前の望むものは。
乗客すべての命か。」


そうでないのなら。
本当に欲しいものを今ここで。


「提示しろ」







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