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明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

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欲情<番外編>

 25, 2018 00:44
無駄のない身体。
あれほどに美しい裸体を
見たことがない。

男にしては華奢な体つきだが、
骨格は硬さが際立ち、
その姿はまるで絵画のように
思えた。

塵一つないようなラグジュアリーな
その寝室に通されて
今までにないほど緊張した。
いつも。
こんな場所で寝ているのか。

そう思っていると
シャワーを浴び終わって
出てきた薪が濡れた髪を
大きなタオルで乾かしながら
現れた。


「笑えるだろ。こんなところで安穏と寝ているのかって」

皮肉を言っている時、
薪はいつも嬉しそうな
そして少し投げやりな視線を
送る。

「いえ・・。安心しました。」
優しそうに微笑む青木はそんな皮肉にも
慣れた様子で答えた。


「それで?」

「お前は僕のプライベートに立ち入れるほど
深い仲だったか?」

さらにきつい言葉を身もふたもなく
浴びせられる。

それとも。

「何か期待してきたか」

ほら。
また嬉しそうな皮肉いっぱいの
表情を。

する。

―――

お前は、鈴木の脳を見ているからな。
僕がどんな風に
あいつの脳裏に焼き付いているのかを
知っているから。

だから。
ここに来たんだろう。


おいで。



そう言って上がった口角は
やけに艶めいていた。


―――


今日届いた映像は最悪だった。
将来を嘱望された高校生の
虐めによる自殺。

その経緯を明らかにとの
両親からの依頼を受けて。

第九のメンバーが皆、案件を抱えていたため
所長職の薪が珍しく受け持った案件だった。

ドアをノックして深夜の所長室をそっと開ける。

「所長。薪さん?ちょっといいですか。」

ある程度めどが立った青木が
薪の進捗を伺いに来たのだ。


その時。


PCの画面に食い入るように見入る薪は。
涙をこぼしていた。

ただ。
涙がとめどなく。
ただ
ひたすらに。


ああ。
この人は。


―――

「あの時。薪さんが泣いていらっしゃったので」

「心配で、ここまで来てしまいました・・か?」

バカにするな。
そう言って薪はそばにあった
クッションを青木に投げつけた。

「自分のことは自分で処理する。
それくらいのこと当然だ」

お前に慰めてもらうほど
僕は情けない顔をしているか。

そう言うとそばにあった
ワイングラスに口を付けた。

ふと見ると
そばのワインボトルはすでに空いていた。


普段は。


小さな声で薪が呟く。
こんなことはしない。
酒でごまかさすようなことは。

だけど。


気がつくと
抱き締められている自分がいて
涙が溢れた。

―――


 少しだけ首を傾げながら
 くちづけをする仕草が色っぽいなと思う。


 ん・・・。
 
 少しだけ息苦しいことを
 そんな風に熱く吐息で表すなんてずるいと思う。

 無駄のないその身体を触ると
 とても冷たくて先ほどシャワーを浴びたことを
 忘れた。

 「身体が・・・冷たいです」
 青木が耳元で囁くと
 
 「いつもこんなもんだ」

  そう言って。
  
 「お前が熱くしろ」

 とまた口づけをせがむ。

 組み敷かれながら。
 その大きな体に覆いかぶさられることに。
 安心している。

 「こんな身体で・・・欲情するんだな」


いや、むしろあなただから。
あなたに欲情しないものなど
いるだろうか

そう呟くと薪はまた嬉しそうに笑った。

物好きだな。
―――


膝をついたまま
何も纏わずに彼は
ベッド横に立ちすくむ俺の
身体を抱きしめた。

そっと。
だけど
それはとても淫靡で。

撫で上げられるだけで
息が上がる。

ゆっくりと。
ワザとゆっくりとシャツのボタンを
確かめるように外していく仕草は。
まるで実験の一つのように
確実に失うまいとするかのように
丁寧に進められていく

「ああ。完璧だ」

そう言って。
薪はそっとその胸板に口づける。
ワインの香りが通り抜ける。


どうしたい。
この先。

お前が選べよ。



そう言いながら。
朱い唇が近づいてあっという間に
美しい顔が至近距離に。
そして少し擦れた声とともに
吐息がもれる。

恐る恐るその身体に腕を回し
滑らかな身体に指を滑らせていけば
薪の吐息はあっという間に
上がりきりその華奢な腕は青木の後頭部を
しっかり摑まえながら二人はベッドになだれ込んだ。


その瞬間に何かが弾けたような気がした。


夢中でその硬い身体を抱き締め愛撫し続けると
昨日もその前もずっとずっと
毎晩こうして抱き合ってきた慣れあってきたかのように
薪の身体は嬌声を上げ始める。

ああ、もっと。
もっと、もっと。
ああ、そう。


キスを。
狂ってしまうくらいの。

落ちて這いあがれないほど。
溺れさせてくれ。

この時間が
この瞬間があれば。

もう少しは持ちこたえられる。
だから。


その手を離さないで。



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