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明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

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涙のあと2

 19, 2017 21:40
捜査が始まれば。
私情を挟む余地などあるはずもなく。

それこそ缶詰状態でMRIの映像が
恋人になる。

(お前はずっと。俺を裏切っていたんだな)

被害者に向って罵声を浴びせる男の姿が
映る。


被害者と恋人の男性が言い争っているような
場面だ。

この男。
アリバイがあったはずだが。

(お前はずっと・・・兄貴と・・・)

そう言って泣きながら。

読唇術でひたすらにその言葉を追う。

思わず。
食い入るように映像を見ていた自分の
傍らに鈴木がいたことすら気づかずに。

「痴情のもつれか・・・」
隣で呟いた鈴木の声で
ハッとして隣を向く。


いつからいたんだ。


「結構前からだけど。お前の集中力は相変わらずだな」
そう言って。
鈴木は紙コップに入ったコーヒーを差し出す。

「少し休めば?朝から休んでないんだろ」

ああ。
すまん。

あと少し。
この場面だけでもみたいから。

そう言って薪は優しい笑顔を返す。

その笑顔に。
俺は。
いつも囚われてきたんだ。


―――


副室長、、、、

鈴木さん・・。


あれから1時間ほど経ったときだ。
周りからひそひそと声がかかる。


「薪室長、眠ってます」

気がつくと、
薪は俯せになっていた。

たまに。
5分だけ。
10分だけ。
とそう言って俯せで眠ることがあるのだ。


よほど疲れたのだろう。

「仮眠室に運んでくるよ」

そう言って。
まるで王子のように。

軽々と深い眠りについた姫を抱きかかえ
いとも簡単に。

仮眠室に消える姿を
捜査員たちは頬を染めて見守る。


すげ。
本物の王子みたいだな。

―――


堅いマットの上で。
寝かせるのはかわいそうだなと思う。


男なんだから。
これくらい何ともない。
(いやむしろ雪子なら何ともなさそうだが)

だけれども。


薪だから。
ブランケットを多めに用意して。
温かくして。

ゆっくり眠らせたい。

ネクタイを緩め。
シャツを弛ませ。

息が苦しくないように。
髪をそっと撫でる。

近くの椅子に腰かけ、
眠る友人の寝顔をまじまじと眺める。


数日前に起こったことなど。
もう忘れてしまったのだろうか。

首筋の朱い印も。
もうあとかたもなく。

あの時。
なぜ。
拒絶しなかった。

薪。



―――


ふと。
紅潮した頬に一筋の。
涙のあとを見止める。


「何時から。起きてたの薪」


―――


お前が。
ブランケットをいっぱい抱えて戻ってきたとき。
そう言って少しだけ口角を上げ、薪はだるそうに髪をかき上げる。

「悪かったな。もう戻る」
そう言い放つ薪の姿が
やけに色っぽくて。
俺はあれから。
どうにも理性のスイッチをなくして
しまったようだと頭の片隅で思った。




薪をベッドに押し倒していた。
堅いマットの上に。


「何。」

何が起こったか理解できないとでもいう表情で。
薪は目を見開いてこちらを凝視している。

ワイシャツははだけ。
髪も乱れたその姿に。

思わず。
欲情した。



―――


「やめろ、ここをどこだと」

そう言う薪の声は確実に上ずっていて。
動揺している薪を見るとかえって自分が
冷静になっていくように感じた。

ベッドに押し倒し。
両腕を押さえると
薪の身体は身動きができず、
バタバタと子供のように足で蹴り上げようとする。

「ふざけるな」

そんな姿さえ。
所有したいとことさらに煽られていると感じるほどだ。

そのまま。
首筋をきつく吸い上げ
そして、強引に口づけた。

息ができなくなるほどに。


「なぜ。泣いてた、薪。」

気がつくとそう問い詰めている自分がいた。
問い詰めながら、馬乗りになって薪の身体を
弄る。

いやだ。
やめ・・。


「知ってる?疲れてる時って欲情するって説」


耳元でそう囁いた瞬間だった。

思い切り蹴りを入れられ、
思わず叫び声をあげる。

「いってー」


「仕事中だ。いい加減にしろ。」

ワイシャツのボタンを
とめながら薪はぷりぷり起こっている。

ああ、嫌われたか。
そう思った時だった。


「1時間仮眠する。
その間に残りの映像を見ろ。
そこで結果が映し出されているはずだ。
それを簡単な報告書をまとめて。
終わったらマンションまで送ってくれ」


そう言うと。
薪は王子を仮眠室からたたき出した。



「薪・・・・」


頬を染めて。
足取りも軽く。

背徳を心から押し出し。
今は。
赴くままに。


どうか。
神様。

今だけは。
邪魔しないで。






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