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明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

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白い夜明け

 17, 2017 14:39
カーテンの隙間から
こぼれ出る朝の陽ざしがまぶしくて。
しだいに意識が覚醒するのを感じる。

柔らかな毛布の感触に包まれて
鈴木はしばらくその心地よさをかみしめた。


記憶ははるか遠くにあって
まだ思い出したくない。

そう俺の脳がまだ
それを認識させまいと
している

部屋の暖房も心地よく
設定されていて
真冬にもかかわらず
まるでここの空調は
ホテル並みだなと
うつらうつらと思う。
――――

白い壁。
白いカーテン。


そして
隣には


裸で丸まったまま
まるでさなぎのような薪が
寝息をたてている。


その首筋には
朱く染まった痣が痛々しく。
その細やかな白い肌を。
その身体を。

どう扱ったのかが一目瞭然で。
紛れもない昨晩の出来事が
現実だったことを知らしめた。

―――

「好きだ」

その一言を。
笑ってごまかすこともできたはずだ。


「何言ってるんだ。酔っ払いが」

いつもなら。
きっとそう言って。
悪酔いするな。
と説教を垂れて
グーで殴って。


でも。

薪は。
その言葉に何も返さなかった。



俺は。俺で。もう。

なぜか。
一瞬だが。

時間がない。
そんな考えが過ったのだ。

今伝えなければ。
そんな焦燥感が。
胸をよぎった。



――

優しく口づけを交わし。
ワインの香りに酔いながら。

僕らは。
そのまま床にころがった。

もともと薄暗いその照明の下。
今までに見たことのないような鈴木の
表情を必死に読み取ろうとする自分がいた。


なんて言ったらいい。

「悪酔いするな」

「雪子さんに怒られるぞ」

「いい加減にしろ」


一言発したら。
きっといつもの二人に戻れる。



なのに。

その一言が出てこない。


ーーー

何も言わず。
鈴木はそっと薪の首筋に唇を寄せる。

まるで。
大切なものを扱うかのように。
丁寧に。
優しく。

されるがままに。
その唇の行き先を。
薪は目を瞑ったまま委ねる。


所在をなくしたその腕は
鈴木を押しのけることもなく。
その背中に手を回すこともなく。

床にだらんと下げたまま
その身体を委ねる。


しっかりと止められたシャツのボタンに
手をかけた瞬間。

薪の身体がびくっと動いたのがわかる。
それでも。
拒否しないことは、その行為を承諾したこと
だと鈴木は解釈した。


ワザと丁寧にそのボタンを外し、
その隙間から焦らす様に舌を這わす。

声一つ上げようとしない薪の
その真意がわからなくて

さらにその行為はエスカレートしていく。

いつの間にか。
お互いの身体を寄せ合い
肌と肌が重なり合うままに
甘い呼吸が部屋中に響き渡った。

何かを一言発したら。
きっと止まってしまうであろうと
お互いがわかっているのだ。

その甘い呼吸と喘ぎ声だけが。
お互いの気持ちを確かめ合う術であり。
認めていることに他ならなくて。

次第に愛撫するたびに苦しそうな嬉しそうな叫び声を
噛み殺してながらせがむのがたまらなくなった。

小さな声で。
あぁ。
と満足気に喘ぐ様がエロティックで
なんてきれいなんだと思う。

普段の男気のあるその様と。
正しさと賢さを心から尊敬しているのに。

背徳的な美しさに。
誰しもが心を奪われてバランスを崩していく。
あの貝沼だってきっと。

こいつのこういうところを
無意識に感じたのかもしれない。

そして囚われて・・・。


―――

柔らかにしなるその肢体が
目の前でのけぞるのを
堪らないと思った。

細いその身体に触れただけで
嬉声を上げ叫ぶ様は。
きっと誰もが夢中になると思った。

正直慣れきった雪子との関係よりも。
死ぬほど気持ちいいと思ってしまった。

―――

死ぬほど恥ずかしい行為だ。
だけど。


死ぬほど気持ちいい。



友人だとか。
部下だとか。




もう関係ない。
もう。


隠せない。


そう思えば。
どんなことでもできそうな気がした。

どんな痴態を見せようと。
どんなにはしたなくあろうと。

「あぁ・・・。もっと。」

もっと。
僕のものになって。


僕の中に。




今だけでいいから。



―――


朝の日差しで。
僕らは。
昨晩の夢から覚める。


何事もなかったのだと。
そう言い聞かせ。


ただ。
何も言い訳もせず。



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