FC2ブログ

明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

Take a look at this

スポンサーサイト

 --, -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  •   --, -- --:--

sorry14

 26, 2017 23:00
「お咎めなしだなんて、いつも強運ですね」

省庁で偶然見かけた長町に
岡部は何気なく近づくとそう呟いた。

今朝からこの話題で持ち切りなのだ。

「ああ。そうだな。」
いつもの黒縁のメガネの奥の瞳を
細めて笑う表情はいつもと変わらない。

「あ、岡部。今度飲み行かないか」

いつもの少し派手なマフラーを
くしゃっと巻き付ける。

その布の中で
長町がニッっと笑った。

――

「いくらなんでも。あれだけの証拠物件に
自ら映り込んでるのに。どんな手を使った」


上司が俺のデスクに怒鳴り込んできたのは
昨日の夕方のことだ。

こいつはいつも部下である俺の存在が気に入らないらしく
今回のことで確実に出世コースから外れたなと
周りにも言いふらしていたらしい。
小さい男だ。


まあ。条件付きのお咎めなしなんだがな。

心の中でそっとつぶやくと長町は
デスクの整理を始める。

「まあ。お咎めはないんですよ。
あれはあくまで演技で。薬なんて
やっちゃいないんですからね」


そう言いのけることができるのも。
昨日の伊織の証言に尽きる。


彼はすべてを自供したが、
一つだけ。
長町のことだけは
関与していないことを主張し続けた。


「あの人は。僕が何度も勧めても。
手を出そうとはしなかった。」


そう言い通したこと。
長町の身体からは薬物はなにも検出されなかったこと。
その二つから。

長町は罪に問われることもなく、
大物を捕まえた功績がその疑惑を上回ったとされた。


「長町さん、なに荷物整理してるんですか」


隣の席の後輩がふと気づき声をかける。

「ああ」

と手を動かしながら
雑に段ボールに私物を詰め込みながら
長町は笑って言った。


「お咎めはないが。自己都合退職だ」


スポンサーサイト

COMMENT - 0

WHAT'S NEW?

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。