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明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

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kiss kiss kiss 8

 02, 2017 21:44
「今回の事件の発端は
長女に対してストーカー行為を繰り返していた
男性Aに対して、ご両親が男性Aの家族に
直接話し合いを行おうとしたことであると判明しました」

被疑者であるAは
あの外資系金融機関の優秀な社員だったと
聞いていますが。


「Aの身柄は本日捜査1課にて
すでに確保されております。その身分職業などについては
今ここで申し上げることは差し控えさせていただきたい」


決め手になったものは
何だったのでしょうか。


「Aの残虐性は家族全てを皆殺しにしたところであり、
帰宅後の家族を次々に襲ったことから
暗闇の中での犯行故に顔も判明せず、
なおかつ現場に残された証拠の品は皆無という
綿密に計画されていたものでした。
そこに、一つだけ・・・・」



――――


記者会見の模様を
薪は別室で見ている。


「緊張するな」

気がつくと
隣の席に長町が
テレビを見ながらそう呟いて
座った。


少しだけ微笑んで
薪はまた視線をテレビの映像に戻す。


―――


「おばあちゃん。こうちゃんが出てるよ」

福岡にいる舞が
台所に立っている祖母に声をかけた。

「あら、あら」と
慌ててテレビの前に座って
しばらく見ていない息子の姿を
テレビ越しに見つめた。


少し細くなって。

でも。

堂々として。




「こうちゃんすごいね。」

舞は記者会見の内容など
分からずにそう言った。

「そうだね。一生懸命お仕事してるんだね」

割烹着の端を掴んで手を拭くと
母は、息子のその声を。
その表情を必死で見つめ続けた。


この子は。
今。
正念場なのかもしれないわね。


「来週は帰ってこれるかしら」

――



「今日はもうあがれ」

記者会見の後、
薪はそう言って立ち去ろうとした。

「あの薪さんは?」

僕は少し総監と話すことがあるから。
ハイヤーで帰るので
お前が車で帰るといい。


「あの・・・・」
なおも何かを言いたげな青木に
薪は少しため息をついた後
仕方ないな、という顔をして
微笑む。



「質疑応答のところ。
お前の見解は必要なかった。」

やはり。
手放しで褒めたりはしてくれないか・・
と思ったときだった。


「だが。概ね事実確認に基づいた
情報を伝えていた点は良かった」


優しい声だった。


振り向くとすでに薪は
他の職員に話しかけられていて
慌ただしくその場を去っていった。



その時だった。

「よかったぜ。」

と一言、青木の肩を叩いたのは長町だった。

「あいつ。ずっと食い入るように
お前の記者会見見てたぞ」


そう言って。


その言葉を聞いて。
居ても立っても居られなくなった。


車のキーを握りしめて。
行き先はもう。
決まっていた。














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