FC2ブログ

明日目が覚めたら 僕は

「秘密」二次創作サイトです

Take a look at this

スポンサーサイト

 --, -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  •   --, -- --:--

小さな傷(11)

 03, 2016 23:59

<本日のニュースです。
10日警視庁捜査一課は
「殺人」の疑いで渋谷北警察署・大西望(48才)容疑者を
逮捕しました。

警察の調べによると大西容疑者は
1日の午前2時ごろ
世田谷区のマンションで交際していた
警視庁職員・設楽由真さん(44才)の首を絞めて
窒息死させた疑い。
設楽さんは自室で死亡しているのが確認されました。
MRI捜査によって大西容疑者が浮上。
大西容疑者は事件後にも通常通り勤務していました。

大西容疑者は既婚であり
設楽さんとも・・・  >



――

「あった」

クローゼットの奥に
カッターで切ったような
小さな傷のような線。

丁寧にはがすと
そこには
小型のICレコーダーがあった。


そこには。
彼女のメッセージが。
録音されていた。


―――

脳を見られるということが。
どれだけの恐怖になるかということを。

薪君、あなたは考えたことがありますか。

第九が発足した時。
彼はそれを恐怖に感じたようでした。

自分の脳を見られたら
もしくは。

私の脳を見られたら。
それは。


隠し続けた関係が
いとも簡単に
世間に暴かれてしまう。


それは。
私も同じように恐怖でした。

ふつうの不倫関係だったら。
そんなこと。
考えもしなかったでしょう。

でも。
私たちは警察官で。




だから。
第九が発足してからは。
人一倍。
関係に気を遣うようになりました。

一緒にいるところを決して見られないように。

そして彼が私の家に来るときは
細心の注意を払っていました。

彼はいつも突然部屋にやってきました。
真夜中に。
合鍵で。
私は。


いつもいつからか。
暗闇で。
彼に抱かれて。

暗闇の中で。
彼を求めるだけの
関係となりました。

その孤独に
耐えられなくなったのは。

彼が偶然。
この街で。
家族で買い物をしているところを
見た時でした。


幸せそうな家族だった。
いつも難しそうな顔をしている
彼が。
とても優しい顔で笑っていました。

そのとき。
初めて。
自分がしてきたことを
後悔しました。

なんて。
馬鹿なんだろうと
思いました。


そして。
彼に対して。
殺意が芽生えました。



何度も。
別れようとしたのに。


何度も
立ち直ろうとしたのに。


結局は自分の弱さが
招いたことだったのに。


最後まで私は
彼のせいにして。

自分の人生を
台無しにしてしまった。

彼が今夜。
ここに来たら。
私は彼を殺したいと
思っています。



薪君。
あなたは。
私の記憶の中で
とても輝く存在でした。


優しく
強く
そして正しく
いるあなたに。

もし。
このメッセージが届いたら。


―――




スポンサーサイト

COMMENT - 0

WHAT'S NEW?

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。